管理人が小学校の頃、
父親が
「将来は、おじいちゃんたちがやっていたような生活をしたい」
と言うので、何のこと?
と、思ったら、
戦前は極当たり前に行われていた、
有機農業をやって生活をしたいと考えていたようです。
管理人の実家の父親は、
農業改良普及員でした。
農家の長男なので、農業高校へ進み、
農業短大へ進学し、
農業改良普及員になりました。
農業改良普及員になった後、
当時の西ドイツで農業研修に2~3年ほど行き、
ヨーロッパの有機農業を学んできました。
しかし、日本ではその経験は全く生かされていなかったようでした。
父親たち普及員は、
農薬を使った農業を指導するように指示され、
一般的な農家へ
農薬を使った農業の普及に努めなければなりませんでした。
農薬を使ってできた作物は、
草取りなどの手間は省けますが、
農薬を使わないでできた作物に比べれば
当然、栄養価は低いのです。
有機野菜が普通だった時代の野菜に比べれば
農薬を使った野菜は美味しくありませんし、
病気に強くなるわけでもありません。
土もどんどん痩せていきました。
そして極めつけは、
空中散布です。
農薬をヘリコプターで撒くのです。
空中散布が行われる日の朝は
5時ころからヘリコプターが家のすぐ上を飛んで
うるさくて寝ていられませんでした。
また、空中散布が終わった後の通学路は
農薬のにおい強く、
学校に着いた頃は
頭がくらくらになっていました。
父たちの仕事が功をなして?か、
今では農薬を使う農業が当たり前になっています。
先日も実家に帰ったら
農薬のにおいが強烈に立ち込めていました。
しかし、父親はその現状が嫌だったようです。
有機農業を推進したいのだけど
農薬を使う農業を指導する立場にいた父は
退職後、細々と有機農業をしています。